鍼治療の効果が出るのはいつから?効果を感じるためのコツや通院スケジュールも解説
2022.07.13
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手足が冷える、立ちくらみがする、顔色が悪い…。そう感じたら要注意。血行不良は、からだの不調を招くだけでなく、美容の大敵とも言われています。
毎日お風呂に浸かったり、マッサージをしたりしているのに改善されない、と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。血行を良くするためには、一時的な対策だけでなく、原因を知り生活習慣を見直すことが大切です。
本記事では、血行不良の原因や血流改善の具体策を解説しています。血行を良くするツボ、おすすめの食べ物も紹介しているので、ぜひ参考にして下さいね。
このコラムの目次
そもそも、なぜ血行は悪くなってしまうのでしょうか?
実は血行が悪くなる理由は人によって異なります。まずは血行不良の原因を詳しくみていきましょう。
多くの方の血行不良の原因は運動不足です。デスクワークや立ち仕事などで長時間同じ姿勢を続けていると、血行が滞りやすくなります。
血液の循環は筋肉を動かすと良くなるので、定期的にからだを動かす必要があります。
衣類の締め付けも、血行不良の原因のひとつです。キツい衣類を着用すると、からだが圧迫された状態となり、血行が滞りやすくなります。肌に衣類のあとがつく場合は、締め付けられている可能性が高いので、サイズを見直す必要があります。
また、美容目的のガードルやコルセットは、できるだけ避けた方が良いですが、着用する場合は短時間にとどめるのが理想です。
血行不良には、ストレスや自律神経のバランスの乱れが関わる場合もあります。
血行は、自律神経(交感神経・副交感神経)によってコントロールされています。
過度のストレスは、自律神経のバランスを乱し「交感神経」を優位にします。そのため、末梢血管が収縮して細くなり、血行不良に繋がるのです。自律神経のバランスを整える方法は、後半で紹介しています。
水分不足はドロドロな血液を招き、血行不良の原因になるので注意しましょう。
通常体内に取り込まれた水分は、主に小腸で吸収され、血管に流れ込みます。しかし、水分が不足すると血液がドロドロの状態になり血管を流れにくくなるため、血行不良に繋がるのです。
貧血や低血圧の方も、血行不良を招きやすいでしょう。
血液中のヘモグロビン濃度が低くなっている状態を「貧血」、血圧が低い状態を「低血圧」と呼びますが、どちらも「立ちくらみ」や「めまい」などの症状があらわれます。
めまいや立ちくらみなどの症状がある場合、病院を受診し、原因を明らかにしましょう。貧血は内科、低血圧は循環器内科となります。
ここまで、血行不良の原因について紹介してきました。
原因がわかったうえで、ではどうすれば血行を改善できるのか…ここが多くの方が知りたいことですよね。血行を良くするポイントは3つあります。
前述した通り、血行は自律神経によってコントロールされています。そのため、自律神経のバランスを整えることが大切です。
下記に、自律神経のバランスを整える方法をまとめました。
なかなか眠れない、夢をよく見るなど、睡眠に悩んでいる方は、関連記事をご一読ください。
血行改善には、血管の拡張を促す働きがある「ビタミンE」がおすすめです。ビタミンEは、アーモンドなどのナッツ類に多く含まれているので、おやつとして食べるのも良いでしょう。
▼ビタミンEを多く含む食べ物 アーモンド、うなぎ、かぼちゃ、ひまわり油、ひまわりの種、落花生など |
また、貧血気味の方は「鉄分」を多く含む食べ物を積極的に摂りしましょう。
鉄分には、野菜や豆類に含まれている「非ヘム鉄」と、肉や魚に含まれている「ヘム鉄」があります。動物性に多い「ヘム鉄」の方が吸収率が高いので、レバーや赤身肉がおすすめです。
▼おすすめの食べ物 レバー、牛肉、カツオ、イワシ、あさり、はまぐりなど |
デスクワークなどで長時間同じ姿勢をとっていると、筋肉が緊張し、血行不良を招きます。筋肉をほぐして血行を良くするために、軽い運動を行いましょう。
特に、大きな筋肉がある「脚」や「肩甲骨周り」を動かす運動がおすすめです。
▼おすすめの運動 屈伸運動、かかとの上げ下げ、肩回し、階段を登る、ウォーキングなど |
運動をする時間のない方は、脚のストレッチやマッサージを行うと良いでしょう。
冷えを感じるとき、からだがだるいとき、自分でツボを押して血行不良を改善できたら嬉しいですよね。
ここでは、血行を良くするツボを3つ紹介しています。オフィスやお家で気軽に押せるツボを厳選しているので、ぜひ押してみてください。
● 三陰交(さんいんこう)
【探し方】内くるぶしから上に指4本分のところ
● 血海(けっかい)
【探し方】膝内側のお皿から、指3本分上のところ
● 足三里(あしさんり)
【探し方】膝のお皿の左右にある大きなくぼみのうち、外側のくぼみから下に指4本分のところ
顔の血行を良くしたい方、目の下のクマを何とかしたい方は、下記の関連記事をご一読ください。
また、ツボを押す時間がない方は、貼るだけでセルフケアができる鍼シールもおすすめです。鍼シールは、お年寄りからスポーツ選手のメンテナンスまで、幅広く使用されています。
血行が良くない原因は人それぞれです。そのため、一般向けのセルフケアやツボ押しは、血行が一時的に良くなるだけで、改善に繋がらない場合があります。
血行不良を改善したい方は、鍼灸治療がおすすめです。
鍼灸治療とは、からだの不調の根本的な原因を内側から治していく治療法です。具体的には、お灸(きゅう)や鍼(はり)を使用してツボを刺激します。
上の図のようにツボを刺激をすることで血行や代謝が促進されると共に、免疫力や自然治癒力も活発となり、病気の改善や、体調回復・健康維持に繋がります。
血行不良の原因を知り、改善を目指したい方は、鍼灸治療を検討してみてはいかがでしょうか。
最後に、鍼灸に関するよくある質問を紹介しています。
鍼灸治療は、病気や不調の原因を心とからだのバランスと捉えることで本来の自然治癒力を高めようとする東洋医学の一分野です。
からだの不調やその根本要因を、内側から改善していくのが特徴です。血行不良の根本的な原因を知り、改善を目指したい方は、鍼灸師に相談してみましょう。
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はい、からだの冷えにも効果的です。
東洋医学では、全身が冷えるタイプ、手足が冷えるタイプ、上半身は火照るのに下半身のみ冷えるタイプなど、冷え性にも種類があると考えられています。
鍼灸治療では、一人ひとりの冷えのタイプを見極め、治療を行います。冷え性を根本的に改善したい方にもおすすめです。
肌荒れをしている場合は、無理にツボを押さないようにしましょう。
まずは皮膚科を受診することをおすすめします。皮膚科に通ってもなかなか治らない場合は、体質改善の治療を行っている鍼灸院への受診を検討してみましょう。
鍼灸院によって、得意とする治療領域が異なります。手足の冷えを改善したい、貧血になりやすい、など自分の目的に合わせて、ホームページなどを参考に鍼灸院を選ぶと良いでしょう。
その他、鍼灸院・鍼灸師の情報をホームページに公開しているか、鍼灸師の臨床経験は豊富か、新型コロナウイルス感染症対策を行っているか、などを確認しておくと安心です。
初めての鍼灸院の選び方!失敗しない見極めポイント7つを徹底解説
最後に、血流改善のポイントを3つ下記にまとめました。
血行が悪くなる原因は、ストレスや自律神経の乱れ、水分不足、貧血・低血圧など、人によって異なります。
血行不良の原因を知り、改善を目指したい方は、鍼灸師に相談してみてはいかがでしょうか。
このコラムの監修者
向野義人
福岡大学名誉教授
(一社)日本東洋医学会
医師
1971年九州大学医学部卒業。1977年医学博士。1981年福岡大学病院第2内科講師。1989年福岡大学体育学部(現、スポーツ科学部)教授。1990年福岡大学大学院体育学研究科教授(現、スポーツ健康科学研究科)。2006年福岡大学病院東洋医学診療部初代部長併任。2017年福岡大学名誉教授 2017年医療法人親愛顧問 2019年同退職。1979年上海中医学院3か月、1990年独ゲッティンゲン大学病態生理学へ1年間、2002年英国エクセター大学ペニンシュラ医学校代替医療研究所へ1年間留学。2006年ケア・ワークモデル研究会会長。著書多数。