鍼治療の効果が出るのはいつから?効果を感じるためのコツや通院スケジュールも解説
2022.07.13
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筋肉痛は数日待てば治るとわかってはいても、なるべく早く治したいですよね。
そこで本記事では、ツラい筋肉痛を早く治す方法をまとめています。筋肉痛が出たときに摂りたい食べ物、筋肉痛を予防するコツについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
このコラムの目次
実は、筋肉痛になるメカニズムはまだ解明されていません。最近では、からだを動かしたときに損傷した筋繊維が、回復する際に筋肉痛が起きると考えられています。
中には、運動をしていないのに筋肉痛が出た!という方もいるかもしれません。
普段あまり使われていない筋肉は、血行が悪く柔軟性がないため、普段しない動きをするだけで筋繊維が損傷し筋肉痛が出ることがあります。
若い頃はすぐに筋肉痛を感じたのに、最近は運動をした数日後に筋肉痛が出るようになった、という方も少なくないでしょう。
「歳のせい」と思われがちですが、実は筋肉痛のタイミングは、年齢ではなく、運動強度が関係していると言われています。
参照:年を取ると、筋肉痛は遅く出る、というのは、うそ?!|NHK
例えば、ウォーキングなど強度が低い運動は筋肉痛が出るのが遅く、短距離走など強度が高い運動は筋肉痛が出るのが早い傾向があります。
筋肉痛を早く治すためには筋繊維の回復をサポートすることが大切です。
ここからは、筋肉痛を早く治すポイントを4つ紹介します。
筋肉が疲労していると血行が悪くなるため、酸素や栄養素を十分運ぶことができません。筋肉の回復を促すためにも、からだを温めて血行を良くしましょう。
例えば、ぬるま湯(38~40℃程度)に浸かると、全身の血行が良くなるだけではなく、リラックス効果も得られるのでおすすめです。
ただし、急性期の痛みが強いときや熱を伴っている場合は筋繊維がダメージを受けて炎症が起きているので、氷のう等でまずは冷やすようにしてください。
ストレッチをすると血行が良くなり、筋肉痛を和らげる効果があります。硬くなった筋肉をほぐすことで、血行が良くなり疲労回復にも繋がります。
ストレッチをするときは、息を止めず、ゆっくり無理のない範囲で筋肉を伸ばすようにしましょう。
▼腹筋のストレッチ
【やり方】お腹の筋肉が伸びる程度にからだをそらします。
筋肉の修復をする成長ホルモンは、寝ているときに分泌されます。筋肉痛がツラいときは夜更かしをせず、早めの就寝を心がけましょう。
寝る前に体温を上げると寝つきが良くなると言われているので、お風呂は就寝1〜2時間前がおすすめです。
今すぐ筋肉痛を和らげたい場合は、湿布・塗り薬・鎮痛剤も試してみましょう。
炎症を抑える成分や、痛みの伝わりを抑制する成分など、薬にはさまざまな種類があるので、薬局の薬剤師に相談して自分に合ったものを選びましょう。
筋肉痛が出たときは、筋繊維が損傷している状態です。栄養バランスの良い食事を心がけることが大切ですが、特に次のようなことを意識しましょう。
▼「たんぱく質」と「ビタミンB群」が豊富な食べ物 豚肉、カツオ、レバー、ささみ、納豆、まぐろ、さば、あさり、ホッケ、うなぎなど |
また、疲労回復に効果的な「ビタミンC」もおすすめです。
ツラい筋肉痛を事前に防ぐことができたら嬉しいですよね。
ここからは、筋肉痛を予防する方法を紹介します。パフォーマンスの向上や怪我の防止にも繋がるので、ぜひ意識してみてください。
いきなり激しい運動を行うと、筋肉に負荷がかかりやすく、筋肉痛になりやすいと言われています。
運動前は、ウォーミングアップを行い、全身の血流を良くしておきましょう。特に、関節まわりを動かしておくとスムーズにからだを動かすことができます。
また、反動を付けながらからだを伸ばす動的ストレッチをすることで柔軟性が出ます。
激しい運動を急に止めると、血行が悪くなり、筋肉痛が起きやすいと言われています。
運動後はウォーキングやストレッチなど軽い運動を行い、クールダウンをしましょう。しっかりと筋肉をほぐしておくことで、疲労が溜まりにくくなります。
筋肉痛は、普段使わない筋肉を使ったときに起こりやすいので、日頃から全身を動かす有酸素運動を取り入れ、血流を良くして、隅々まで酸素や栄養を届けるようにしましょう。
下記の運動はお家の中でも手軽に出来るのでおすすめです。
▼バックブリッジ
▼プランク
筋肉痛がツラくて生活に支障をきたしている…という方は「鍼灸治療」もおすすめです。
鍼灸治療とは、心とからだのバランスを整える東洋医学の一分野で、鍼(はり)やお灸(きゅう)を使いツボや筋肉を刺激する治療法です。
筋肉痛を引き起こしている周辺部位は微小な筋断裂を起こした状態なので少し腫れています。その腫れが筋肉内の細かい血管を圧迫し、血流が低下します。
その部分に鍼を刺すことで筋肉の収縮と弛緩を引き起こし、血管(静脈)をポンプのように揉む効果により血流を増加させ、疲労物質である乳酸の代謝を促すことで筋肉痛の緩和・改善、悪化の予防に効果が期待できます。
また、定期的に通うことで筋肉痛の予防や運動・日常生活による疲労回復にも繋がります。
鍼灸治療の中で、筋肉痛のような運動にも関わる不調改善を得意とするジャンルが「スポーツ鍼灸」です。
一般的な鍼灸治療を中心に、ストレッチやマッサージを行いスポーツをする人の心とからだのケアに特化しているのが特徴で、スポーツの現場でも筋肉痛やその他の不調のケアに取り入れられています。
下記の鍼灸院検索サイトで「スポーツ鍼灸」のジャンルを選ぶと、スポーツ鍼灸を得意としている鍼灸院をピックアップしてくれます。
気になる方は早速、お近くの鍼灸院を探してみましょう。
今回は、筋肉痛を早く治す方法について解説をしました。筋肉痛を和らげるポイントは次の通りです。
セルフケアだけでは物足りないという方は、スポーツ鍼灸を検討してみてくださいね。
このコラムの監修者
仲嶋隆史
東雲鍼灸治療院院長
(一社)福岡市鍼灸師会会長
(公社)福岡県鍼灸マッサージ師会副会長兼財務部長
(公社)全日本鍼灸マッサージ師会業務執行理事 スポーツ災害対策委員長
(公社)全日本鍼灸学会組織副部長・諮問委員・九州支部事務局・学術委員
福岡スポーツ鍼トレーナー部会事務局
災害支援鍼灸マッサージ師会合同委員会(DSAM)副委員長
国際医療技術財団(JIMTEF)災害医療研修ファシリテーター
(公社)全日本鍼灸学会、経絡治療学会、(一社)日本災害医学会、(一社)日本スポーツ医科学学会
はり師 ・ きゅう師
平成8年 明治鍼灸大学(現明治国際医療大学)卒、平成10年 同大学卒後研修生卒(泌尿器科学教室)、東雲鍼灸治療院開業(平成10年~)、九州医療専門学校鍼灸臨床科非常勤講師(平成21年~)、経絡治療学会九州支部研修会講師(平成23年~)、福岡医健・スポーツ専門学校非常勤講師(平成28年~)、福岡スポーツ鍼トレーナー部会事務局(平成27年~)
経絡治療をベースに内科系、泌尿器科系、婦人科、精神科系などを得意とし、スポーツトレーナーとして現場で選手に対し外傷、障害のケアを行っている。そして熊本地震をはじめ様々な災害現場に災害支援鍼灸師として駆けつけ被災者支援、支援者支援に従事している。