鍼灸の効果を徹底的に知ろう!自分に合う鍼灸院を選ぶコツ

本記事では、鍼灸ビギナーに向けて、鍼灸の効果の仕組み、効果のある疾患、鍼灸と西洋医学の違いをわかりやすくご紹介します。鍼灸の効果やメリットについて理解を深めたい方、鍼灸に対して恐怖心や不安感のある方は、ぜひご覧ください。

「鍼灸は、何に効果があるの?」

「鍼灸(東洋医学)と西洋医学はどう違うの?」

鍼灸に興味はあるものの、上記のような疑問や不安があり、鍼灸院への来院をためらっている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、鍼灸ビギナーに向けて、鍼灸の効果の仕組み、効果のある疾患、鍼灸と西洋医学の違いをわかりやすくご紹介します。

鍼灸がもたらす効果や得意分野がわかれば、鍼灸院がぐっと身近に感じてくるはずです。ぜひ、あなたの元気や美容にお役立てください。

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鍼灸の基本について知りたい方は、別記事【必読】5分でわかる「鍼灸」とは?効果やメカニズムを徹底解説をあわせてご覧ください。

鍼灸は、心とからだの両方に効果的

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鍼灸治療とは、からだ全体の気のバランスを整える、東洋医学の一分野のことです。

「鍼(はり)」や「灸(きゅう)」と呼ばれる道具を使って、私たちのからだに361箇所あるとされる経穴(ツボ)に、的確な刺激を与えます。

この刺激が、自然治癒力や、自己免疫力を高め、体内の異常な部位や臓器を改善する事により、健康なからだを取り戻すと考えられています。

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なお鍼灸は、すでに何か異変が出ている患部を施術するだけの医療技術ではありません

東洋医学では、病気の原因を解明するにあたって、患者さんの素体(持って生まれた体質)から、 その方の個性(性格)、家庭環境、職場環境といったさまざまな要素を考慮して、一番適した治療法を決定します。

そのため、鍼灸は施術と同時に、生活習慣や考え方などの見直しを提案し、心とからだ健康レベルをバランスよく底上げしていくことが根本的な考え方となっています。

鍼灸の効果はどのように現れる?

鍼灸の効果の感じ方は、人によってさまざまです。

一般的には、鍼による痛みはないとされています。ときには治療目的により、鍼特有の「ひびき」と呼ばれる感覚を与えることがあります。これは、患部への「ズーン」と心地よい重みや、からだがじんわり温かくなってくるような反応で現れます。

鍼灸の治療効果については、急性疾患など治療直後からすぐに感じられるものからから、慢性疾患のように徐々に効果が現れるケースまでさまざまです。

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鍼灸のツボや効果の仕組みについて詳しく知りたい方は、別記事【徹底解説】鍼灸が効く仕組みとは?治療方法や注目の効果について紹介でご紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。

鍼灸の効果が見込めるのはどんな場合?

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日本の伝統医学である鍼灸ですが、肩こりや腰痛などに効果があることはよく知られていても、実は内科疾患や精神疾患にも効果があることはほとんど知られていません。

一方、世界に目を向けると鍼灸は西洋医学の代替療法として認められ、その地位を確立しつつあります。副作用への心配が少なかったり、自然治癒力を高めるという根本的なアプローチへの理解が進むことで、鍼灸で病気を治すことが浸透してきています。

西洋医学の補完代替として使われている鍼灸は、その効果を科学的に証明する研究も進み、多くの疾患に効果があることがわかってきました。

1. 病気の治療

鍼灸は、さまざまな疾患に対し効果のある事が証明されています。

以下に、NIH(米国国立衛生研究所)が、科学的根拠に基づいた鍼灸の効果の検証を進めている病気・疾患をまとめました。

※下記◎は、保険適用ができますが、医師の同意書が必要です。

【神経系疾患】
◎神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー

【運動器系疾患】
関節炎・◎リウマチ・◎頚肩腕症候群・◎頚椎捻挫後遺症・◎五十肩・腱鞘炎・◎腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)

【循環器系疾患】
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ

【呼吸器系疾患】
気管支炎・喘息・風邪および予防

【消化器系疾患】
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾

【代謝内分秘系疾患】
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血

【生殖、泌尿器系疾患】
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎

【婦人科系疾患】
更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊

【耳鼻咽喉科系疾患】
中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎

【眼科系疾患】
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい

【小児科疾患】
小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善

参考:公益社団法人 日本鍼灸師会

(原文:National Institutes of Health Consensus Development Conference Statement

鍼灸の効果は上記のようにさまざまですが、鍼灸院や鍼灸師によって得意分野が異なるので、施術をご希望される方には、まず特定の疾患や分野に長けている鍼灸院を探してみることをおすすめします。

2. からだのメンテナンス(自律神経の調整)

鍼灸治療が得意としているもう一つの分野に、自律神経の調整があります。

例えば背中には、内臓の名前のついたツボがあります。そこに鍼や灸の刺激を入れると、脳の自律神経中枢に作用し、内臓を支配している自律神経を調整してくれます。

自律神経は、全身の器官を調節しているので、バランスを崩すと、内臓や筋肉、精神にまで幅広くいろいろな不調が出てしまいます。一度そうした不調を放置してしまうと、薬でもなかなか良くなりません。そのままにしておくと、症状が慢性化するばかりです。

そこで、鍼灸の出番です。

鍼灸には、ほとんど副作用なく自律神経を調整する効果があります。

なお自律神経への鍼灸の効果は、すぐに出るものもありますが、慢性化した症状の場合は回数を重ねて治療する必要があります。

3. その他

ほかにも、いろいろな分野で鍼灸は活用されています。代表的な鍼灸を説明します。

  • スポーツ鍼:アスリートからアマチュアまでのスポーツ選手の治療やケガの予防、コンディションを整えるための鍼
  • リハビリ鍼:脳血管系の疾患やケガの後遺症からの回復をサポートする鍼
  • 美容鍼:顔のツボを刺激し、たるみ、しわ、むくみ、ゆがみなどの改善を促す鍼
  • 小児鍼:乳幼児から小学生くらいまでを対象に「刺さない鍼」を用いて、かんのむし、夜泣き、おねしょなどを改善する鍼

注目の鍼

Q:認知症、パーキンソン病などの脳神経内科領域でも鍼灸の効果は得られますか?

A:効果があるとされる場合もありますが、医学的な原因は解明できていません。鍼灸に自律神経を整え自己治癒力を高める作用があることから繋がっている可能性はあります。

鍼灸の効果はどれだけ持続する?

鍼灸の効果の持続期間は、疾患や個人の体質・体調によりさまざまです。

また施術目的によっても、即効性のあるものや、継続して徐々に効果の現れるもので異なります。

例えば急性疾患の場合は治療間隔は短くなりますが、治癒までの日数も短くなります。慢性疾患では治療間隔は長くなりますが、治癒まではある程度の日数が必要になってきます。

まずは担当の先生に相談してみましょう。

鍼灸の効果を試したいなら、鍼灸院を検討しよう

ここまで鍼灸の効果を説明してきましたので、そろそろ鍼灸を試したいなと思っているはずです。

そこで本章では、鍼灸院の選び方から予約、施術までプロセスを段階ごとに説明します。

STEP1:鍼灸に通う目的を決める

鍼灸院によって得意分野はさまざまです。

なんとなく近くの鍼灸院に通うのではなく、鍼灸によってどのような効果を得たいのか、自分の心とからだの悩みはどんなものかを考え、それらを解決してくれそうな鍼灸院を選ぶことが大切です。

STEP2:予約を取る

ホームページや予約サイトで気になる鍼灸院の情報を確認し、来院希望の店舗に、電話やメール、LINE@などで来院日を相談します。

初回は、ヒアリング(問診)などがあるので、時間に余裕を持ち、予約してください。

STEP3:来院・ヒアリング(問診)

鍼灸院に来院すると、すぐに鍼をする訳ではありません。

まず、からだの状態をヒアリング(問診)します。現在の症状や、過去の病歴、家族の病歴、嗜好についてなど、幅広い質問を受けるはずです。

この問診で、施術方針を決定しますので正確に答えてください。

場合によっては、鍼灸以外の施術を勧められる場合もあります。

例)関節炎がひどいと来院したが、亀裂骨折の疑いありで整形外科へご紹介

STEP4:施術開始

いよいよ施術を開始します。

鍼の施術は、患部をアルコール綿花等で消毒してから始めます。症状や患部に合わせて、鍼の種類を選び、刺入します。すぐに鍼を抜き去る場合や数分から20分ほど鍼を置く(置鍼:ちしん)場合があります。

灸の施術は、よもぎの葉の裏にある綿毛を精製して作るもぐさを丸め、線香で火をつけて施術するタイプや、もぐさに紙の台座をつけた台座灸、筒状のお灸など、種類もさまざまです。症状や患部に合わせて、使い分けます。

鍼灸に関するよくあるQ&A

最後に、鍼灸についてよくあるご質問についてご紹介します。

Q:西洋医学との違いはなんですか?

ここでは、西洋医学と鍼灸(東洋医学)の大まかな違いを説明します。

西洋医学
ミクロの医学、病気の原因を細胞或いは遺伝子レベルまで掘り下げて治療する医学
東洋医学
マクロの医学、病気の原因を全人的に捉えて治療する医学

このように西洋医学と東洋医学の得意分野は異なりますが、「健康になる」という目的は共通しているため、どちらが良い・悪いではなく、両者を上手く使い分けていくことが望ましいです。

Q:鍼灸治療は健康保険で受けられますか?

鍼灸治療は、大半は自由診療ですが、次の病気については健康保険が受けられることがあります。

  1. 神経痛…例えば坐骨神経痛など
  2. リウマチ…慢性で各関節が腫れて痛むもの
  3. 腰痛症 …慢性の腰痛
  4. 五十肩…肩の関節が痛く腕が挙がらないもの
  5. 頚腕症候群…頚から肩、腕にかけてシビレ痛むもの
  6. 頚椎捻挫後遺症…むち打ち症などの後遺症

参考:公益社団法人日本鍼灸師会

ただし、鍼灸を健康保険で受診するには、医師の同意(医師の同意書)が必要です。詳細や最新情報は、必ず各鍼灸院に直接ご確認ください。

Q:鍼による痛み・腫れなどの副作用が怖いです

鍼灸院で使われる鍼の太さは、髪の毛と同じ程度のため、基本的には痛みは強くありません。

もし鍼を刺入したときに痛みが強いと感じたら、担当の先生に伝えれば調整してもらえるので、腫れ・揉み返しの心配が少なく済みます。

詳しくは、別記事「鍼灸が「痛くない」のはなぜ?刺激の種類や効果を詳しく解説」をあわせてご覧ください。

Q:どんな鍼灸院を選んだら良いですか?

鍼灸の目的や得意とする施術領域を、ホームページや口コミで検索してみましょう。

その上で、通いやすさを考えて、場所を選ぶのをおすすめします。施術内容によっては、複数回の施術が必要になるので、通いやすさを重視しましょう。

Q:鍼灸に興味はあるのですが、頻繁に外出できません。対策はありますか?

新型コロナウイルス感染防止対策や、子育て・介護中などで外出が難しい方には、鍼灸師が直接自宅にきて施術を行う往診がおすすめです。

まとめ|鍼灸の効果に興味を持ったら、鍼灸院へ行ってみよう

最後に、今回の記事のおさらいをしておきましょう。鍼灸の効果について、以下のことを紹介しました。

1. 鍼灸は、患部やツボを刺激することで、多くの病気や心の状態を整える効果がある
2. 自律神経の調整は鍼灸の得意分野
3. 鍼灸の持続効果と鍼灸院の選び方から受診まで

本記事をお読みくださり、「鍼灸が自分のあの症状に効きそう」と感じられたり、鍼への恐怖心がなくなったりと少しでも興味を持ってくだされば幸いです。

次はぜひ、ご自身に合った鍼灸院を選び、通院してみましょう。

からだも心も鍼灸にお任せしたいという日が来るのも、そう遠くないかもしれません。

このコラムの監修者

長谷川栄一

(公社)日本鍼灸師会 

全日本鍼灸学会

はり師、きゅう師 あん摩マッサージ指圧師

(公社)日本鍼灸師会理事を15年勤め、一方で南京中医学院との医学交流に尽力。現在は、(一社)愛知県鍼灸師会会長、名古屋大学統合ヘルスケアチーム、中部大学非常勤講師、長谷川針灸院院長として活躍。

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