鍼治療の効果が出るのはいつから?効果を感じるためのコツや通院スケジュールも解説
2022.07.13
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肩こりを解消するためにマッサージを受けてみたら、余計に痛みが悪化した経験はありませんか?
ツラい肩こりに対して、「何かしたい」「ケアをしなければ」と思っても、一度揉み返しを経験してしまうと、また痛くなるのが怖くて行きたくないという方もいるでしょう。
本記事では、揉み返しに不安を抱いている方に、揉み返しになる原因や、対処法、揉み返しのリスクを減らす方法について解説します。
このコラムの目次
揉み返しとは、過度の刺激によって、筋肉の筋膜や筋繊維を傷つけ炎症が起きてしまった状態のことを指します。
折角からだの悩みを解消するために整体やマッサージに行ったのに、余計に痛みが悪化してしまうとショックですよね。また、痛みが悪化するだけでなく、重だるさや眠気を感じる方もいらっしゃるようです。
実は、マッサージを受けた後のからだの反応は、主に良い反応・悪い反応の2つに分けられ、揉み返しは後者にあたります。
▼マッサージの反応
好転反応(良い反応) | 血行が程よく促進され、代謝が活発になっている状態
→ 例)疲労感、発赤、眠気、めまい、ふらつき |
揉み返し(悪い反応) | 刺激量オーバーにより筋肉がケガをしてしまった状態
→ 揉まれた箇所が余計に痛くなる |
揉み返しは、ケガした筋肉が修復する過程で、余計に凝り固まった筋肉をつくってしまうので、からだにとって良い状態とは言えないこともあります。
誰しもに起こるわけではない揉み返しですが、一度経験してしまうと、その理由が気になりますよね。揉み返しになる原因はさまざまですが、ここでは3つ紹介します。
からだに対するマッサージの刺激量が強すぎると、筋肉や組織を損傷させてしまい揉み返しが起こります。例えば、マッサージを受ける人が「痛い」方が効き目があると勘違いし、刺激が強くても我慢して受けている場合です。
「強い刺激の方がほぐされた感覚がある」とからだが覚えてしまうと、さらに強い圧を求めてしまい、何度も揉み返しを繰り返すようになります。
次に考えられる揉み返しの原因は、マッサージを受ける人の筋肉の状態です。
凝りがひどい人の筋肉は血行が悪く柔軟性がないため、少しの圧でも損傷しやすいと考えられます。
正常な筋肉なら伸縮性・柔軟性があるので、圧を受けても刺激を吸収できますが、凝りすぎた筋肉には、圧を吸収する余裕がありません。
▼イメージ
正常な筋肉 | 伸縮性・柔軟性がありふわっとしている
→圧や刺激を吸収できる状態 |
凝りすぎた筋肉 | 血行不良でガチガチになっている
→少しの圧でも、筋繊維が傷つきやすい状態 |
凝りすぎた筋肉は、伸ばすストレッチでも筋繊維を損傷しやすいので注意が必要です。
3つ目の揉み返しの原因には、施術者の技量不足(圧の角度、体重のかけ方など)や、解剖学的知識の不足も考えられます。
体型や筋肉量によって適度な刺激量には個人差があるため、マッサージや整体を受ける場合は施術者による「適度な圧力」の見極めが重要になります。
例えば、力が強い男性施術者が、華奢な女性受療者に施術をする場合、刺激量を弱める必要があります。しかし、適度な刺激量を見極めず、強い刺激を与えてしまうと、想定よりも強い刺激に対して受療者の筋肉がこわばります。それを施術者が「コリ」だと勘違いし、さらに強く刺激してしまった結果、筋繊維が傷つき揉み返しに繋がってしまうこともあります。
ここまで3つの原因を説明し、心当たりがある方は少なくないのではないでしょうか?そこで次は、揉み返しになった時、どうすればいいのかについて説明します。
揉み返しが起きた場合は、下記のように対処することが望ましいです。
▼ポイント 痛みが引いたら、徐々に温めるようにする |
通常であれば、時間とともに自然と治っていきますので安心してください。自分で対処するのが不安な場合は、施術者に相談しましょう。
肩こりを解消したいけれど「押しても、揉んでも揉み返しになる」「筋肉が硬すぎてストレッチでも伸ばせない」という方は少なくないと思います。
そこでおすすめするのが、鍼灸治療です。
鍼灸治療は、からだのバランスを整え、自己治癒力を高めるサポートをすることで根本的な悩みの「改善」を目指す東洋医学の一種です。
鍼(はり)や灸(きゅう)といった道具を使い治療するため、優しい刺激でからだの悩みの改善につながります。
鍼灸について詳しく知りたい方は、別記事「【必読】5分でわかる『鍼灸』とは?効果やメカニズムを徹底解説」をご覧ください。
また、「整体」や「揉みほぐし」は資格を持たない施術者が多い一方で、鍼灸院で働く鍼灸師は専門的な教育を受けた国家資格者であることも安心感や信頼に繋がるポイントでしょう。
最後に、鍼灸に関してよくある質問を紹介します。
鍼灸院で使われる鍼の太さは、髪の毛と同じ程度のため、基本的に痛みはほとんどありません。。
適切な施術を行うために、急に鍼を刺すのではなく必ず問診が行われる上、もし痛みが強いと感じたら、担当の先生に伝えれば調整してもらえるので腫れ・強い痛みの心配が少なく済みます。
自分が鍼灸院で何をしたいかという目的を明確にし、その鍼灸院が得意とする治療領域を、ホームページなどで確認することをおすすめします。
その他、下記のポイントにも注目してみましょう。
鍼灸院は一度の施術だけではなく、何度か通う場合があります。通いやすさを考え、ご自分の住んでいるところや職場の近くで、選ぶと良いでしょう。
初めての鍼灸院の選び方!失敗しない見極めポイント7つを徹底解説
新型コロナウイルス感染防止対策や、子育て・介護中などで外出が難しい方には、鍼灸師が直接自宅にきて施術を行う往療(往診)をしている鍼灸院に相談してみると良いでしょう。
揉み返しは、ケガした筋肉が修復する過程で余計に筋肉を硬くしたり、筋緊張が強まるため、からだにとって良い反応とは言えません。
揉み返しにならず辛い肩こりを治したい方は、鍼灸院を検討してみてください。
このコラムの監修者
古賀慶之助
中央整骨鍼灸院総括院長
公益社団法人福岡県鍼灸マッサージ師会会長、(一社)日本スポーツ医科学学会副会長、NPO法人JATAC認定アスレッチックトレーナー
(公社)全日本鍼灸学会、日本不妊カウンセリング学会、日本水泳トレーナー会議
はり師、きゅう師、介護支援専門員(ケアマネージャー)
明治鍼灸大学(現明治国際医療大学)卒。中央整骨鍼灸院に就職後、1995年7月同院を事業継承して院長に就任。主な公職は公益社団法人福岡県鍼灸マッサージ師会会長、一般社団法人福岡市鍼灸師会理事、柔道整復師会協同組合理事、一般社団法人日本スポーツ医科学学会副会長、NPO法人JATAC認定アスレッチックトレーナー、公益社団法人日本鍼灸師会鍼灸臨床研修指導者、公益社団法人東洋療法学校協会 臨床実習指導者。特に教育分野が得意で各種専門学校にて非常勤講師を務めている。鍼灸領域以外でも介護や心理カウンセリングのNPOなどの要職にある。変わった分野では福岡市商工会議所観光飲食部会常任理事やHIT広島県観光大使を務め地域振興の分野でも活躍している。