精神薬に依存せず不調を改善したい!飲み続けてしまう理由も解説

薬の効果が出ない、元気なのに薬の量が減らされない、依存性が心配…など、精神科の薬に対して「できるなら飲みたくない」と感じる方は少なくないでしょう。

治療のプロである医師があなたの状態に合わせた薬を処方してくれているとわかっていても、出口が見えない心の治療は不安やストレスを抱えますよね。

そこで本記事では、東洋医学の観点から、薬では治療できないからだの不調を改善する方法について説明します。薬の依存性や、症状が落ち着いても飲み続けなければならない理由についても解説しますので、ぜひ不安の解消にお役立てください。

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そもそもなぜ薬を飲まなければならないの?

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精神疾患の治療(いわゆる精神科)で用いられる薬の多くは、脳の働きを補う目的で処方されています。

私たちの頭の中ではたくさんの神経伝達物質が情報のやり取りをしていますが、何らかの影響でバランスが崩れると感情や思考のゆらぎが大きくなり、日常生活に支障をきたしてしまいます。そのため、薬物療法により神経伝達物質のバランスを整える必要があるのです。

参考:医療法人社団慶神会「武田病院」

治療のためとわかっていても、さまざまな理由でお薬に抵抗感を抱く方は少なくないでしょう。次章からは、そんな不安のきっかけとなる疑問にお応えします。

薬を飲んだらやめられなくなる?

薬を飲んだら薬漬けになるのでは…?初めて精神疾患の治療を検討される方がまず抱く「薬を飲みたくない理由」のひとつでもあると思いますので、まずは簡単に説明しましょう。

薬の依存性について

精神疾患で用いられる代表的な薬は下記の通りです。

  1. 睡眠薬(睡眠導入剤)…不眠症に使用される
  2. 抗不安薬…パニック障害やうつ病など不安の強いときに使用される
  3. 抗うつ薬…うつ病、パニック障害、社交不安障害などに使用される
  4. 気分安定薬…双極性障害やうつ病の治療に使用される

1、2は種類によっては軽度の依存性はありますが、精神科の医師の指示に従って服用すれば問題ありません。3、4の依存性はほとんどないと言われています。

参考:ストレスケア|義村クリニック

信憑性がないネットやメディアの情報から危険な薬物のイメージを持つ方もいますが、きちんと精神科の医師の指示に従えば基本的には依存性の心配はありません。

もし不安な場合は薬の作用が軽いものへと変えられるよう指示をしてくれますので、担当医師に相談してみましょう。

副作用について

「副作用」は、薬の種類によって症状が異なります。

例えば抗うつ薬で頻度が高いのは、吐き気や眠気、下痢、体重増加、口の渇きなどです。また、統合失調症の治療で使用される抗精神病薬は、手や口のしびれや、筋肉のこわばり、性欲減退などがあげられます。

どの薬でも頻度は低いですが、まれに重篤な副作用が出ることがありますので、気になる方は担当医師や、薬剤師にきちんと説明を受けましょう。

参考:抗うつ薬と副作用について|神楽坂 こころのクリニック

なぜ薬を飲み続けなければならないの?

崩れてしまった脳のバランスの回復には時間がかかるため、精神科のお薬はある程度継続が必要です。

前述したように、薬を服用しているうちは不足している神経伝達物質を補っている状態です。症状が落ち着き「治ったかも」と思っても、脳そのものの働きが改善し、自走できる状態には至っていないことがあります。

また、再発防止の意味も含めて一定期間、飲み続ける必要もあるのです。

〈薬を卒業するタイミングはいつ?〉

例えばうつ病の場合は、症状が落ち着いてきてから半年~2年くらいは継続して服用することが多いようです。人によって異なるので、状態を把握している担当医師に聞くことをおすすめします。

参考:神楽坂こころのクリニック

自己判断でやめた場合のリスク

「なかなか効果がでないのでやめる」「症状が落ち着いたからもう飲まない」といった自己判断は危険です。勝手に服用をやめると以下のようなリスクに繋がりやすくなります。

例:うつ病の場合

  • 抗うつ薬の離脱症状が表れる(不安発作)
  • 自律神経症状(めまい、吐き気、頭痛、下痢、疲れやすいなど)
  • うつ病の再発や慢性化など

このような状態になると結果的に治療が長引いてしまいます。お薬を中止したくなっても自己判断はせず、まずは担当医師に相談しましょう。

薬にできるだけ頼らずに精神疾患を治療する方法はないの?

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精神疾患の治療は、薬物療法が一般的です。精神疾患に悩む方に、医師がその人に合った薬の処方を行い、経過を見届けてくれます。

しかし、あくまでも脳に働きかける治療がメインなので、精神疾患に伴う肩こりや腰痛、だるさなど、さまざまなからだの不調まで治療してくれるわけではありません

そこで「からだの不調もあるけど、副作用が怖いからこれ以上薬を飲みたくない」という方に提案したいのが、副作用が少なく精神疾患に伴うからだの不調の改善を望める鍼灸治療です。

この章では、精神疾患に対する鍼灸治療について説明します。

精神疾患に対して鍼灸治療ができること

鍼灸治療は心とからだ全体のバランスを整える東洋医学の一分野であり、鍼灸治療でからだの緊張をほぐすことで、心の回復にも繋がりやすくなると考えられています。

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東洋医学の観点では、私たちのからだには「気」のエネルギーが流れており、心とからだのバランスを保っていると考えられていますが、そのバランスが崩れると心やからだの不調としてさまざまな症状が出ます。

鍼灸では、心の病もその症状の一つと考え、「気」のエネルギーの偏りを見つけ治療します。的確なツボに鍼やお灸で刺激を与えることで、気のめぐりを改善し心とからだのバランスを整え、心の病の治癒に繋げるといった仕組みです。

また、鍼灸治療による血流の促進作用を利用し、脳の血流を改善させることで結果的に薬の量を徐々に減らすサポートになる可能性があります。

より詳しく精神疾患と鍼灸治療について知りたい方は、別記事「鍼灸でうつは治るの?治療効果やうつ予防との関連性を解説」をご覧ください。

鍼灸が有効な科学的根拠

鍼灸は医療現場で、薬でケアできない不調の代替医療として注目されており、WHO(世界保健機関)はうつ病や神経症に鍼灸が有効である可能性を検討しています。

参考:東洋医学研究室|神奈川県立精神医療センター

またNIH(米国国立衛生研究所)は、精神疾患に伴う症状でもある食欲不振や睡眠障害、頭痛の症状について科学的根拠に基づいた鍼灸の効果検証を進めています。

参考:公益社団法人 日本鍼灸師会

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精神疾患に伴うからだの不調にお悩みの方は、ぜひ鍼灸治療も検討してみてくださいね。

まとめ|焦らずゆっくり心とからだに向き合おう

本記事では、「精神科の薬を飲みたくない」と不安や不満のきっかけになる疑問に応えてきました。簡単におさらいをしましょう。

  • 精神科の薬は脳の働きを整えるために処方される
  • 精神科の医師の指示に従えば依存性の心配はほとんどない
  • 自己判断で薬をやめるのは危険

脳の回復には時間がかかるため、精神疾患の服薬は元気になってからも一定期間続くこともあります。その間のストレスは、ひとりで抱えている方なら尚更大きいですよね。

もし「気軽に相談したい」「肩こりなどからだの不調を楽にしたい」という方は、ぜひ鍼灸治療を検討してみてください。

当サイトでは、全国14,200件以上の鍼灸院情報から、あなたのお悩みにぴったりの鍼灸院や施術プランを厳選して紹介しています。

心やからだについて気軽に相談したい方は、ぜひお近くの鍼灸院を探してみましょう。

このコラムの監修者

松浦悠人

東京有明医療大学保健医療学部鍼灸学科 助教

全日本鍼灸学会、日本東洋医学会、日本温泉気候物理医学会、日本うつ病学会、日本自律神経学会

はり師、きゅう師

2014年 東京有明医療大学 保健医療学部 鍼灸学科 卒業
2016年 東京有明医療大学大学院 保健医療学研究科 博士前期課程 修了 修士(鍼灸学)
2016年-現在 埼玉医科大学東洋医学科 施設派遣研修生を経て、同 非常勤職員
2019年 東京有明医療大学大学院 保健医療学研究科 博士後期課程 修了 博士(鍼灸学)
2019年-2021年 東京有明医療大学 保健医療学部 鍼灸学科 助手
2021年-現在 東京有明医療大学 保健医療学部 鍼灸学科 助教

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