鍼治療の効果が出るのはいつから?効果を感じるためのコツや通院スケジュールも解説
2022.07.13
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せっかく整体に行ったのに、痛みが取れなかった、むしろ痛みが悪化した…。このような経験をされた方は、「整体に行くのは意味がないのでは」と感じてしまいますよね。
また、これから整体に通いたいと思っている方は「通わない方がいいのかな?」と悩んでしまうでしょう。
本記事では、整体は本当に意味がないのかと疑問をお持ちの方に向けて整体に行っても不調が改善されない理由や、整体の効果を引き出すセルフケア、どうしても改善しない時の違う選択肢について解説していきます。
このコラムの目次
整体とは民間療法の1つで、骨格の歪みを解消して血液の流れを良くし、自然治癒力の向上を目指す施術法です。
通う目的は人によってさまざまですが、肩こりや腰痛の緩和や、疲れが溜まりすぎないうちに解消するリフレッシュ目的で通う方が一般的です。
からだのコリをほぐし、リラックス効果にも繋がる整体ですが、施術を受けても不調やコリが改善しない場合があります。
本章では、整体で施術を受けたのにからだの不調が改善されない理由を3つ解説します。
整体後も改善が見られない1つ目の理由として、生活習慣があります。
特に最近では新型コロナウイルス感染防止のためテレワーク中心で働いている人も多く、デスクワークでからだが凝っているといった声も多く聞きます。実はいくら整体で肩こりや腰痛を緩和しても、原因となる生活習慣に変化が見られなくてはすぐに元に戻ってしまい根本的な解決には至りません。
普段から重いものを持つことが多ければ、持つ時に肩や腰に負担がかかりにくい方法を実践してみたり、デスクワークが多くて腰痛になりやすいのであれば、姿勢を意識したり矯正ベルトなどを使って腰痛を予防したり、自分でできる範囲で生活習慣を見直してみましょう。
整体に頼り切ってしまうのではなく、整体を受けてコリが取れやすいよう、日頃から意識することが大切です。
整体に通っても症状が改善されていないケースもあります。そんなときは、疲れや老廃物が溜まりすぎているのかもしれません。
不調を感じているのにも関わらず、何の施術も受けない期間が長いと、その分痛みや老廃物は蓄積されていきます。
それが原因で、一度施術を受けた程度では改善しないことも考えられます。
整体を受ける前より痛みが悪化した場合は、主な原因として「好転反応」や「揉み返し」があげられます。
好転反応とは、施術後に痛みや倦怠感、頭痛や発熱などの症状が出ることで、これらの症状は施術により血流が良くなり、からだが治っていくための反応です。
一方、揉み返しとは、強い刺激で施術した箇所の筋肉が傷ついてしまい痛みの症状が表れることです。傷ついた筋肉が修復される過程で、余計に凝り固まった筋肉をつくってしまうので注意が必要です。
ここまで、整体を受けても不調やコリが改善されない理由を解説してきましたが、「結局、整体に通う意味はあるの?ないの?」と疑問が残りますよね。
過度な刺激によるもみ返しのように、整体自体が原因で痛みが増してしまうことは残念ながらあります。ただし、必ずしもそれが悪いことと言い切れるわけでもないので、決して整体そのものに意味がないわけではありません。
前述した通り、整体で施術を受ければ自然治癒力の向上に繋がりますし、定期的に通えば疲れたからだをリラックスさせる習慣にもなるでしょう。
整体は意味がない、と結論づけてしまう前に、なぜ痛みや不調が改善されないのかを知ることが大切です。
〈転院を考えてみる〉
「整体に通って満足するような結果が得られなかった」というのは、実は免許がない=正規の教育制度がない、ことから起きる整体師のレベルの差による可能性もあります。
整体院の中には国家資格である「あんま・指圧・マッサージ師」や「柔道整復師」が開設している整体院もありますので、思い切って転院を考えてみてはいかがでしょうか?
整体に通わなくても、からだの不調改善のために何か対策が取れたらな…と思う方は、施術後の不調や悪化を防ぐためにもぜひ下記の方法を実践してみてください。
コリや疲れが溜まりやすい箇所をお風呂で定期的にマッサージしてあげましょう。
入浴中はからだが温まり血行が良くなるので、整体の施術の効果を引き出すサポートになるでしょう。
コリが溜まりすぎないように、適度に運動する習慣をつけるのも大切です。
ウォーキングやランニングなど、始めやすい運動を1日30分ほど続けてみましょう。もし時間が取れるようであれば水泳もおすすめです。
運動をする時間がなかなか確保できない方は、入浴中や就寝前に軽めのストレッチをしましょう。
忙しくて運動の時間が取れない、家庭と仕事の両立に追われてケアを忘れてしまう…という方は鍼シールがおすすめです。
施術を受けるよりは効果は少ないですが、コリがある場所に貼り付けておくだけで血行促進をサポートしてくれるので、整体に通えない期間のセルフケアとして忙しい方にもぴったりです。
先ほど挙げた対策を実践しても「整体後の痛みや不調がどうしても改善しない」という場合は、鍼灸治療も検討してみましょう。
鍼灸治療は、不調がある箇所に鍼を刺し、血行促進を促進させ、自然治癒力を高める治療法です。
整体はコリをほぐすことがメインですが、鍼灸治療は根本的な原因にアプローチを行い不調の改善を目的とします。
できれば、整体と鍼灸治療をセットで受けるとより改善が見込みやすくなります。
整体で表面のコリをほぐし、根本となる原因の改善に鍼灸治療を選択することで改善しやすくなる、といった考え方が良いでしょう。
今回は、整体は本当に受ける意味がないの?という疑問について触れてきました。
好転反応やもみ返しなどが原因で不調が続く場合もありますし、日頃の習慣が原因で整体でコリが取れにくくなっていることもあります。
しかし、整体に意味がないわけでは決してありません。
どうしても整体の効果を感じにくいのであれば、鍼灸治療で違った方向からアプローチすることも検討してみてはいかがでしょうか。
このコラムの監修者
三瓶真一
一般社団法人 福島県鍼灸師会 会長
一般社団法人 福島県鍼灸師会 、一般社団法人 JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)、東北鍼灸学会 、公益社団法人 全日本鍼灸学会
はり師・きゅう師
一般社団法人 福島県鍼灸師会会長として、また不妊症等の鍼灸治療では国内随一の専門団体である一般社団法人JISRAM(日本生殖鍼灸標準化機関)の前身である不妊鍼灸ネットワーク時代から副会長を務め、日常診療の傍ら、後進の育成に注力。国内の鍼灸師会や学会などで、年間に不妊症の講義を多数実施。(公社)第64回全日本鍼灸学会学術大会ふくしま大会の事務局長も務めた。