鍼治療の効果が出るのはいつから?効果を感じるためのコツや通院スケジュールも解説
2022.07.13
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疲れているのに寝つけない、明日の会議が心配で落ち着かない、目が冴えてしまった…など、さまざまな理由で眠れない夜もあるでしょう。
そんなときは、心とからだの緊張をゆるめ、スーッと快適な入眠に繋がるツボを押してみませんか?
本記事では入眠にお悩みの方に向けて、眠れない理由別に役立つツボをご紹介します。ツボ押しのコツ、根本から寝つきを改善する方法なども解説していますので、ぜひ参考にしてください。
このコラムの目次
「ツボ」とは東洋医学の観点において、心やからだの緊張や不調が表れる場所であると同時に治療点でもあります。
私たちのからだには361箇所あるとされ、眠れない原因に作用するツボを押すと、血行が促進され自然治癒力が高まり、心やからだがリラックスして入眠に繋がりやすくなります。
気持ちが高ぶって眠れない、足が冷えて眠れない…など、眠れない原因はさまざまですよね。そこで本章では、原因別に押すべきツボをまとめました。早速、イラストを参考にツボを押してみましょう。
※個人の状態や体調によりベストなツボは変わりますので、あくまでも一般例として参考にしてください。
どんな眠れないタイプにも万能なツボです。ぜひ他のツボと組み合わせて押してくださいね。
【探し方】足の裏側、かかとの中央にある少しくぼむところ
【探し方】手首の関節から指3本分(人差し指・中指・薬指)下にあるツボ
【探し方】頭のてっぺんにある少し凹んでいるところ
冷えのツボは、温めることがポイントです。特に冬などは寝る前に足湯に入ったり、湯たんぽでからだを温めましょう。
【探し方】足の甲にあり、足の親指と人差し指の間をスリ上げていくと骨にぶつかるところ
三陰交(さんいんこう)
【探し方】内くるぶしから上に指4本分のところ
足がムズムズしたり、足が熱くて眠れない時は次のツボを押してみましょう。
【探し方】土踏まずのやや上、足の指を曲げたときに、ちょうどくぼむところ
【探し方】内くるぶしとアキレス腱の中点
肩回りの血行が悪いと、上手く力が抜けず寝付きにくくなります。そんなときは、このツボを押してみましょう。
【探し方】首の骨の外側にある太い筋肉の外側にあるくぼみ
【探し方】首を前に倒したときに飛び出す骨と、一番外側の肩の骨を結んだ線の中点あたりで押すと痛いところ
脂っこい食事で胃がもたれた、夜食を食べ過ぎた…というときは、胃腸をいたわるツボを押しましょう。
【探し方】膝のお皿の左右にある大きなくぼみのうち、外側のくぼみから下に指4本分のところ
【探し方】手のひらの真ん中(人差し指と中指の間)にあるツボ
別説:手のひらの真ん中(中指と薬指の間)にあるツボ。
トイレで何度も起きてしまい、眠れない方は次のツボを押してみましょう。
【探し方】臍(へそ)から指5本分下ぐらいにあるツボ
【探し方】内くるぶしから上に骨の際を擦りげていくと指が止まるところ
花粉症やアレルギー、風邪をひいたときの鼻づまりで眠れないときは次のツボを押してみましょう。
【探し方】鼻のふくらみの横でほうれい線上にあるツボ
【探し方】顔の中央線上にあり、前髪の生え際から後ろに指1本分のところ
ツボの正式名称は「経穴(けいけつ)」というだけあり、多くのツボは穴が開いたように少し凹んでいます。
指先の感覚が必要なので初めは難しいかもしれませんが、慣れてきたら体表の凹みに注目しながら触ってみましょう。
ツボを押すときのポイントを下記にまとめたので試してみてくださいね。
焦らずゆっくり、じんわり広がる刺激を感じながら行ってください。
▼注意点 強く押しすぎないよう注意してください。痛みで逆に目がさえてしまうので、優しく刺激してあげましょう。 |
ツボの場所によっては、寝る体勢だと押しにくい場所もあります。「楽にツボを刺激する方法はないの?」という方は、鍼シールがおすすめです。
鍼シールは、自分で手軽に貼ることができるセルフケアでも使われる鍼です。貼ったまま寝ることができるので、一晩中ツボを持続的に刺激することができます。
眠れない症状に加え、次の不調を感じる場合は注意が必要です。
このような不調は、うつ病のシグナルとして表れている可能性があります。気になる方は早めに専門機関を受診しましょう。
「ツボを試したけどやっぱり眠れない」という方も中にはいるでしょう。
先程紹介したツボは一般向けなので、ご自身の「眠れない原因」に合っていない可能性もあります。なぜ眠れないのか、自身のからだともう少し深く向き合うことも大切です。
本章では、眠れない根本的な理由を考えてみましょう。
眠れない理由は人によってさまざまです。大きく分けると環境による要因と無自覚な心身のストレスが要因になっている2つが考えられます。
まず重要なのは、そもそもぐっすりと眠れる環境があるかどうかです。
このような物理的な要因に心当たりがある方は、ご自分がリラックスして眠りやすい環境を整えてみましょう。
一方、無自覚な心身のストレスを抱えている場合は、日常生活で無理をしているのかもしれません。
このような生活スタイルに心当たりはありませんか?
そうした毎日の小さな負荷が積み重なった結果、自律神経が乱れ、眠れないという症状が表れていると考えられます。改善方法については後ほどご説明します。
眠れない状態を放っておくと、心とからだのバランスを保てなくなり、さまざまな不調を引き起こします。
例えば、日中の眠気による集中力の低下により仕事のミスが増えたり、注意力が散漫になり交通事故などの危険性にも繋がりかねません。
さらに厚生労働省の調べでは、睡眠時間の短縮や質の悪い睡眠が続くと、生活習慣病のリスクが高くなり健康寿命に影響を与える可能性があることが明らかになっています。
▼睡眠不足による生活習慣病 |
「こうなる前に何とかしたい」「でも病院や薬には抵抗がある」という方に、試していただきたいのが鍼灸治療です。
ストレスや、疲労が原因とわかっていても、自分の意志でストレスのケアや、乱れた自律神経を改善するのは難しいですよね。
そこで、ツボの効果をより感じ、ぐっすり眠れる感覚を取り戻したい方は、鍼灸院で治療を受けることをおすすめします。
鍼灸院ではご自身の状態にあった的確なツボを鍼やお灸で刺激し、自律神経のバランスを整え、からだの内側から眠りやすいからだづくりを目指せます。
さらに、ちょっとした不調でも相談でき、日常生活のアドバイスも受けられるので、これからの心とからだの健康のために心身と向き合う習慣にもなるでしょう。
鍼灸院を選ぶ際は、新型コロナウイルス感染症の対策を行なっているか確認しましょう。
最後に、不眠と鍼灸に関連するよくある質問について回答していきます。
自律神経の乱れ、からだのバランスが崩れているためにお薬が効きにくくなっているのかもしれません。
鍼灸治療でからだのバランスを整えることでスムーズな入眠に繋がると考えられます。一度鍼灸院にご相談ください。
考えられる原因はさまざまです。
例えば、ツボの押し方が適切ではない、症状が慢性的である、生活習慣そのものを見直していく必要があるなど、何が問題なのかつきとめる必要があります。
まずは専門家である鍼灸師にアドバイスをもらうことをおすすめします。
はい。症状に対してピンポイントな刺激だけでなく、いくつか組み合わせることにより効果が広がり相乗効果に繋がります。
新型コロナウイルス感染防止対策や、子育て・介護中などで外出が難しい方には、鍼灸師が直接自宅にきて治療を行う往診がおすすめです。
往診の際、鍼灸師の衛生管理は十分に行っているので、安心して治療を受けることができます。心配な方は予約の際に直接確認してみると良いでしょう。
往診が可能な鍼灸院は、サイト内の「鍼灸院検索ページ」から検索できます。お近くの鍼灸院を探してみてくださいね。
本記事では、眠れないときに役立つツボをタイプ別にご紹介しました。
ひとまず画面を閉じて、ゆっくり呼吸をしながらツボを押してみましょう。そのうちスーッと眠れるはずです。
もし眠れない状態が続いて不安な方は、ぜひ鍼灸院での治療を検討してみてください。
このコラムの監修者
高橋徳
統合医療 クリニック徳:院長
医師
【履歴】
1977年 神戸大学医学部卒業
1977年 - 1988年 兵庫医大第二外
1988年 - 2000年 ミシガン大学 ポスドク・助手
2000年 - 2007年 デユーク大学 准教授・教授
2008年 - 2018年 ウイスコンシン医科大学 教授
2016年 - 統合医療 クリニック徳 (名古屋市)
2018年 - ウイスコンシン医科大学 名誉教授
【プロフィール】
ウイスコンシン医科大学 名誉教授。統合医療クリニック徳 院長。
関西の病院で消化器外科を専攻した後、渡米。
ミシガン大学助手、デユーク大学教授、ウイスコンシン医科大学教授を経て、現在ウイスコンシン医科大学名誉教授。
2016年名古屋市に『統合医療 クリニック徳』をオープン。主な研究テーマは『統合医療』と『オキシトシンの生理作用』。著書『人は愛することで健康になれる』『あなたが選ぶ統合医療』『オキシトシン健康法』など。