鍼治療の効果が出るのはいつから?効果を感じるためのコツや通院スケジュールも解説

鍼治療の効果とタイミング、効果をより実感するための方法について解説します。鍼治療の効果を見込める疾患や、どのようなスケジュールで通院すれば効果を実感できるかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

鍼は、患者本人の生活リズムや症状によって、効果を得られるタイミングや程度が異なります。早い人は治療直後、遅い人だと翌日以降に効果を感じることもあります。

そこで本記事では、鍼によって得られる効果、より効果を実感するための方法や通院スケジュールを解説します。

鍼に興味のある方は、ぜひ最後までお読みください。

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鍼治療の効果とは?

鍼治療には、

  • コリや痛みが改善する
  • 自律神経に働き、リラックスできる
  • 内臓の働きを調節する

などの効果があります。

これは鍼を皮膚に刺すことで、その刺激が脳に届き、神経系、内分泌系、免疫系などに作用して全身の血行が促されることで起こります

鍼治療の後に「からだが温かくなった」「眠れるようになった」「楽になった」と感じるのは、そのためです。

また多くの症状が鍼治療で改善されると考えられています。

<鍼治療での改善が認められる症状>
  • 頭痛、目の疲れ
  • 首・肩・腕・背中の疲れ
  • 足と腰の疲れ
  • 内臓の疲れ
  • 婦人科系の症状
  • 心の疲れ

参考:公益社団法人日本鍼灸学会

鍼の効果を感じるタイミングは?

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鍼は、症状や患者様本人の生活リズムによって効果を得られるタイミングや程度が異なります。早い人は治療直後、遅い人だと翌日以降になります。

また「効果」と一言でいっても、その種類や程度も人により様々です。心とからだの調子を全体的に診るのが鍼の考え方のため、自分のエネルギーがポジティブになると感じることが最も良い変化と考えられます。

鍼灸院にはどれくらい通えば良い?スケジュール例を公開

鍼灸院に行き始めると、気になるのがどれくらい通えば効果を得られるのかということです。鍼治療を受ける頻度や内容に絶対的な正解はなく、疾患の状態や患者様一人ひとりの体調、生活リズムによってさまざまです。

鍼が初めての場合は、まず軽い刺激から始めて、数日間様子をみて、時間や刺激を調整していくことをおすすめします。

ここでは鍼治療のスケジュール例を挙げてみます。

1. 肩こり・腰痛がひどい場合(例)

初回治療後、1週間おきに3回(ひと月に4回)受けてみましょう。症状が緩和されない場合は、もうひと月1週間に1回を4回受けます。

その後、症状が緩和されてくるようであれば2週間に1回の治療を2回ほど受けます。

症状が改善していても、メンテナンスとしてひと月に1回受け、肩こり、腰痛を出さないように予防していきましょう。

▼スケジュール目安

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2. 疲れ目で関節炎もある場合(例)

初回治療後、炎症を診るために3日後に状態を確認し、その状態に合わせて治療を受けます。

その後、1週間おきに数回(症状に合わせて3~5回程度)通院します。何度か受けていると関節炎の炎症が落ち着くので、2週間に一度を数回(症状に合わせて2~4回程度)受けます。

症状が良くなっていれば、ひと月に1回はメンテナンスとして鍼治療を受けましょう。

▼スケジュール目安

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鍼治療のスケジュールについては、あくまで目安です。鍼灸師によって見解が異なりますのでご注意ください。

なお鍼灸院へ通院する場合は、初回治療後に、今後の治療(通院回数や頻度)について説明されるのが一般的です。このとき、鍼灸や治療に対する不安や疑問があれば、鍼灸院の先生に納得いくまで話してください。

鍼治療の効果をより感じるための4つの方法

ここからは、

「鍼治療を受けたけど、効果はあったのかしら?」

「なかなかはっきりとした鍼治療の効果がわからない」

という人のために、鍼治療の効果をより感じるための4つの方法を紹介します。

1. 「ひびき」を感じる部分まで鍼を刺してもらう

鍼を皮膚に深く打つと、温かく感じたり、ズーンとした重みを感じたりします。これがいわゆる「ひびき」と呼ばれる反応です。

「ひびき」を感じると治療直後から部位の痛みが緩和されたり、数日後にからだが楽になったりと、より鍼の効果を感じることが期待できます。

2. 鍼シールを取り入れてみる

鍼シールは、簡単に鍼治療ができるアイテムです。シールに短い鍼やプラスチック製の突起がついたもので、貼るだけで手軽に鍼治療に近い効果を得ることができます。

次の治療までに鍼シールを使い、自分で刺激を与えれば、鍼治療の効果を持続させることも期待できるでしょう。

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鍼シールとは?美容やコリ・疲れに効果的なツボや注意点を徹底解説

3. 電気治療を試してみる

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鍼治療で効果をあまり感じないときは、少し刺激を強くしてみるのもありです。

たとえば鍼に電気治療をプラスすれば、鍼の刺激量を増やすことができますので、鍼治療の効果をより感じられるようなります。

電気治療には、低周波治療、高周波治療、超音波治療など様々なタイプがあります。

この中でも多くの鍼灸師が治療に取り入れているのが、鍼に直接低周波をつなぐ方法です。この治療は、鍼を通してピリピリとした刺激を感じられます。

鍼治療にプラスする電気治療は、筋肉やツボを緩ませて血流を良くするので、特に即効性を感じやすい首・肩こりや腰痛におすすめです。

4. 鍼治療以外のアプローチを同時に実践する

鍼治療を受けても効果を感じにくいと思うときは、他のアプローチを同時に実践してみましょう。

そもそも鍼灸治療は、ツボや痛みの部位に鍼や灸で刺激すると、その部位の血流を促してくれるものです。

鍼治療の効果をより感じたいなら、まず鍼治療を受けながら、食生活を意識し運動量を増やしてみましょう。そうすれば、からだの血流が鍼治療だけのときよりも改善するので、鍼治療の効果も実感しやすくなるはずです。

▼ポイント

鍼の効果を感じるタイミングや程度は、人それぞれです。また一言で「鍼」といっても、鍼の種類や鍼灸院もさまざまです。

まずは鍼治療を受けてみて、自分の心とからだにどのような変化が起きるのか試してみるのが良いでしょう。

鍼灸の効果がすぐに出なくても、焦りは禁物

鍼灸の効果がなかなか感じられないからといっても、やりすぎてはいけません。鍼治療もやりすぎると、マッサージの揉み返しのように、頭痛や怠さが生じてしまう可能性があります。

鍼治療の効果は、自己治癒力を高めていくために時間が必要です。効果を感じられるまで、焦らずゆっくり治療を受けましょう。

リスク(医療事故)の少ない鍼灸院の選び方

鍼治療を受けるならば、やはり安心で信頼できる鍼灸院を選びたいですよね。きになる鍼灸院があればまずホームページや検索ページを見てみましょう。

ここでホームページや検索ページを見て、選ぶときのポイントをいくつか挙げます。

  • 鍼灸師が国家資格を取得している
  • 院・担当鍼灸師の情報が公開されているか
  • 鍼灸師の臨床経験が豊富か
  • 患者さんの口コミが高評価か

他にも、鍼灸への通院の利便性を考えて、職場や自宅の近くなどご自分の通いやすい場所にある鍼灸院を選ぶことをおすすめします。

▼詳しくは、こちらの記事をご参照ください。

「鍼は危険?」鍼灸のリスクと対処法、鍼灸院の選び方を徹底解説!

【Q&A】鍼に関してよくある質問

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最後に、「もう少し鍼治療について知りたい!」という方のために、鍼治療に関するよくあるQ&Aについてお答えします。

Q:鍼治療は健康保険で受けられますか?

鍼治療は、基本的に自費治療がほとんどですが、次の疾患については可能な場合もあります

  1. 神経痛…例えば坐骨神経痛など。
  2. リウマチ…慢性で各関節が腫れて痛むもの。
  3. 腰痛症 …慢性の腰痛。
  4. 五十肩…肩の関節が痛く腕が挙がらないもの。
  5. 頚腕症候群…頚から肩、腕にかけてシビレ痛むもの。
  6. 頚椎捻挫後遺症…むち打ち症などの後遺症。

 参考:公益社団法人日本鍼灸師会

ただし、上記症状の治療は医師の同意(医師の同意書)が必要のため注意が必要です。

詳細や最新情報は、必ず各鍼灸院に直接ご確認ください。

Q:妊娠中でも鍼治療は受けられますか?

はい、妊娠中でも鍼治療は受けていただけます。

妊娠中はいろいろな症状に悩まされ、薬の副作用も気になるので我慢するだけになっている方が多いと思います。

そんなときこそ鍼灸を受けてみましょう。鍼灸は、鍼や灸の刺激だけいろいろな症状を改善することができるので、薬の副作用の心配はありません。

  • 妊娠中~分娩、分娩後までの鍼灸の適用疾患は
  • 妊娠中・・・つわり、皮膚掻痒感、腰痛・肩こり、骨盤位
  • 分娩中・・・和痛分娩、分娩促進
  • 分娩後・・・乳汁分泌不全、後陣痛、膀胱麻痺、帝王切開後痛

などがあります。また妊娠中に鍼治療を受けると「お産が軽かった」「産後が楽だった」というお声もあるほどです。

妊娠中の鍼灸治療は、デリケートで専門性が高いため、専門にしている鍼灸師に治療を受けることをおすすめします。

そして鍼治療を受けるとき、妊婦さんはご自分の状況を鍼灸師にしっかりご相談ください。鍼灸師が妊婦さんに合わせた安全安心なオーダーメイドの治療をさせていただきます。

参考:WHO|鍼治療の基礎教育と安全性に関するガイドライン

Q:鍼に興味はあるのですが、頻繁に外出できません。対策はありますか?

新型コロナウイルス感染防止対策や、子育て・介護中などで外出が難しい方には、鍼灸師が直接自宅にきて治療を行う往診がおすすめです。

受けたい鍼灸院や鍼灸師をホームページや検索などで探し、自分の合った鍼灸院へ事前に予約を入れましょう。

その際、治療当日スムーズに受けるためにも、不安に思うことや伝えておきたい事をきちんと鍼灸師にご相談ください。

まとめ|鍼の効果の感じ方は人それぞれ

鍼灸の治療効果には、人によっても違い、感じ方がいろいろあることを知っていただけたかと思います。

治療直後から効果を感じる人、数日後に効果を感じる人…さまざまです。それは、その人の心やからだの状態によって違います。

もし鍼治療を受けて、からだの変化がすぐに感じられなくても、自分のエネルギーがポジティブになると感じることこそが、鍼治療の効果でもあります。

あなたに合った鍼灸院で、あなたが求める鍼治療の効果をぜひ感じてみましょう。

このコラムの監修者

粕谷大智

東京大学医学部附属病院  リハビリテーション部 鍼灸部門主任

(公社)全日本鍼灸学会、(一社)日本腰痛学会、(一社)日本リウマチ学会、(一社)日本脊椎脊髄学会、(一社)日本臨床リウマチ学会

はり師・きゅう師 あん摩マッサージ指圧師

1987年東京大学医学部附属病院 内科物理療法学教室(物療内科)勤務。その後、アレルギー・リウマチ内科、現在のリハビリテーション部に至る。特にリウマチや狭窄症では数多くの研究成果や論文を発表している。また、鍼灸の普及のため、NHK「東洋医学ホントのチカラ」「ためしてガッテン!」に出演。新聞、雑誌などでも活躍中。主な著書に「関節リウマチ 鍼灸臨床最新科学」(医歯薬出版)」「ひざ痛はお灸で消える」(光文社)「最強のボディメンテナンス」(徳間書店)などがある。後進の指導にも力をいれており、宝塚医療大学客員教授、東京有明医療大学、筑波大学理療科教員養成、東京医療専門学校教員養成科、国際鍼灸専門学校の非常勤講師として教鞭をとっている。

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